研5.スライド

さまよう薬剤師

病院薬剤師 13年、保険薬局2年を経験。
がん薬物療法認定薬剤師、医療薬学専門薬剤師の認定を取得。
筆頭論文は邦文で4報、学会発表は10回報告済。
研究や転職についてわかりやすい記事を書いていきたいと思います。なにかあればご連絡ください!

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ショージ君
ショージ君

スライドにまとめているんですけど、なんか見にくいんですよ~

さまよう薬剤師
さまよう薬剤師

Power Pointの設定からみていきましょう!

見やすいポスターにするにはコツがあります

ポスターの種類によるメリット、デメリットを確認する

本番では、左のボードにポスターを貼って発表します
このボードからはみ出ないように、ポスターの大きさを選ぶ不要があります

およそ、3パターンで作成されることが多いです
大きく(A0サイズなど)1枚で印刷すると見栄えが良いです
ただ印刷会社に依頼するので、費用と出来上がりまでの時間がかかります

A3、A4は費用と時間のメリットが顕著です
職場のプリンターで作成でき、修正もいつでも可能です
バッグにも入るサイズなので、出張時の持ち運びも楽になります

わたしはA4の厚紙を買ってきて、職場で印刷しています

サワムラレンタルさんより画像を引用

https://www.sawamura-rental.com/event/postersession/index.html

用紙の大きさを確認する

A3とA4の場合は、横向きに貼ることがスタンダードです
ポスターボードの大きさは会場によっても異なります
A3またはA4が横向きに何枚貼れるか確認しましょう

上の場合だと、A4は横に4枚(120cm÷29.7cm=4枚)、縦に7枚(160cm÷21cm=7.6枚)で最大4×7=28枚を貼ることができます

A3は横に2~3枚(120cm÷42.0cm=2.9枚)、縦に5枚(160cm÷29.7cm=5.4枚)で最大2~3×5=10~15枚貼ることができます

わたしは、A4サイズで作成することがほとんです

理由は、枚数が多くなると、下に貼付したポスターを見るためにしゃがむ必要があります
見やすさを意識して、なるべく立ったまま見ていただきたいと思っています
そのため、わたしはポスターボードの半分より少し下にくる程度に枚数を調節することがあります

第33回医療薬学会年会 発表者・座長へのご案内

https://site2.convention.co.jp/33jsphcs/pdf/chair.pdf

文字のフォント・大きさ

≪フォント≫
講演やポスターで見やすい文字フォントがあります
それが「ゴシック体」で、その中でオススメは2つあります

  • Meiryo UI
  • 游ゴシック

遠くからも見やすいため、広く使用されています

≪文字の大きさ(A0など一枚ものの場合)≫
〇タイトル:60~80ポイント
〇演者・共著者:40~50ポイント
〇本文:30~40ポイント

≪文字の大きさ(A4, A3の場合)≫
〇タイトル:60~70ポイント
〇演者・共著者:50ポイント
(上記は、20cm×100cmで作成する場合)
〇本文:20~30ポイント


わたしの直近の演題も参考にしました
あくまで目安のため、一度印刷してから見やすさを確認してみてください

色の使い方

カラフルにしてしまうと見やすさが損なわれます
カラーは3種類までにとどめておいた方が良いでしょう

・ベース(下地)カラー
・見出しカラー
・予備カラー

左のポスターはどこに何が書いてあるのか見にくく、何よりうるさい感じがします

右のポスターは、ベースカラー(濃い青)で落ち着いた印象になっています
また、見出しカラーに同系で暗い黒を用いて、統一感をだしています
本当に伝えたいメッセージを厳選して、その部分だけ赤色を使用しています


色が足りなくなった場合は、右ポスターの結果②グラフのように、ベースカラーの薄い色~濃い色を用いることで、色のバランスがとれます

色の決め方(一枚もの)

わたしはあまりこだわりがないので、色は簡単に決めています
ずばり、「病院のロゴマーク」の色で決めています

たとえば、このような病院のロゴがあるとしましょう
・ベース(下地)カラーは濃い緑
・見出しカラーは薄い緑
・予備カラーは赤
と決めていきます

色は、Power Pointの「スポイトツール」を使って取得します

色を変えたい部分を選択して右クリック
→「図形の書式設定」を左クリック

画面の右側に図形の書式設定が出てきます
そこの「色(C)」のバケツマークを左クリック
→「スポイト」を左クリック

欲しい色のところまで、カーソルを持っていきます
決定したら左クリックで色が取得できます

同じ色で見出しの色が変更になりました
あとは繰り返していきます

このように、病院ロゴをもとにデザインがすぐできます

色の決め方(A3, A4の場合)

一枚ものと同じ決め方です
同じ病院ロゴを参照に、以下で作成していきます

・ベース(下地)カラーは白(ほとんど白が多い)
・見出しカラーは薄い緑
・予備カラーは赤

こんな感じで作成することができます
また、わたしがよく使う「見出しの別パターン」を書きにご紹介します

イメージとしては、こんな感じ(下)のデザインになりました
濃い緑を「●」に使用する、グラデーションに追加する等で、もう少しオシャレになるかもしれません

まとめ
  • ポスターの大きさを決める
  • 基本的なカラーを決める

ここまでで、初心者の臨床研究の記事は終わりです
今後は、統計手法や論文投稿などについても書いていきたいと思います


参考文献

小林啓, 医療者のスライドデザイン(2023, 医学書院)

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