研3.研究の前準備と開始

さまよう薬剤師

病院薬剤師 13年、保険薬局2年を経験。
がん薬物療法認定薬剤師、医療薬学専門薬剤師の認定を取得。
筆頭論文は邦文で4報、学会発表は10回報告済。
研究や転職についてわかりやすい記事を書いていきたいと思います。なにかあればご連絡ください!

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その熱が途中で冷めないように、スムーズにすすめる方法を紹介します!

エクセルで研究シートを作成

ほとんどの方が、表計算ソフトのExcelでデータを集計すると思います
並び替え、指定した条件で検索、簡単な統計処理が可能です

わたしの使い方をお話します
① 1行目に調べる項目名(患者IDや年齢など)を記載する
② 1行目を固定する(下にスクロールしても、1行目の項目名は保持される)
「表示」→「ウインドウ枠の固定」→「先頭行の固定」


③ 行の最後は「困った欄」
調査を進めていると、必ず困った問題がでてきます
それをメモする欄です
この困った内容によっては、対象者から外したり、調査項目を変更せざるをえないことも…
忘れないように、しっかりメモしておきましょう


調べる項目は、なるべく数値化

文字は極力少なくして、数字に変えてデータをとっていきましょう
メリットは、集計が楽になることと、統計処理するときにダミー変数として使用できることです

例えば、男女の集計
男性を「1」、女性を「0」として集計していきます

下の図のように、性別を範囲選択するだけで、
データの個数(=男女の合計人数)、合計(=男性の人数)
がすぐわかります


ダミー変数というのは、数字ではないデータを、数字に置き換える方法です
性別(男性=1, 女性=0)や副作用(あり=1, なし=0)のように汎用できます
ここでは、統計使うときに便利なんだな、くらいでOKです

統計処理が必要か

せっかく調査したものは、統計処理してみましょう!
2つを比較する検定はExcelでも可能です

また、無料の「R」、有名な(高価な)「SPSS」のソフトウェアも選択肢になります

わたし個人としては、アドインソフトの「Excel統計」をおすすめします
Excel画面そのままで、直感的に統計処理ができます

統計の使い方に関しては、今後記事にできればいいなと思っています

スケジュールの逆算

せっかく調査しても学会に間に合わなければ意味がありません
スケジュールを逆算して管理しましょう!

研究内容や症例数によって一概に言えませんが、
わたしの場合、だいたい下記のような日程です

ネタ集めからテーマ決定まで:約1~2ヶ月
データ収集が終わるまで(症例数による):約2ヶ月~
収集したデータのまとめ(統計処理など):約1~2ヶ月
発表用のスライド作成:約1ヶ月

これでちょうど良いか、ギリギリくらいです
(大抵は、スライド作成で何度もダメ出しもらうので、もう少しかかるかも)

だいたい6ヶ月で1つの研究をするイメージです

ここからは地味な作業(修行)です
黙々とカルテを開いて、Excelに転記するのみです

なんども言いますが、仲間をつくって研究をはじめてください
症例数が多くなるほど、ひとりではデータ収集がきつくなります!

まとめ
  • エクセルで研究シートを作成
  • データはなるべく数値化
  • スケジュールの逆算

参考文献

今回はなし

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